コンタクト 格安を選ぶ理由

エイミングビームは執刀医が角膜のどの部分にエキシマレーザーが当たっているか確認するためのレーザーで、赤いヘリウムネオンレーザーが用いられています。その後、アパチャーと呼ばれる小さな円孔を通過するとエキシマレーザーはスポット円に形成され、プロジェクティングレンズに入ります。
このレンズを通過するとエキシマレーザーは1ミリ前後のスポットに収束され、2枚のスキャニングミラーで反射された後、角膜に到達します。なお、スキャニングミラーは眼の動きを追尾するカメラと連動してエキシマレーザーのビーム軌道をすばやく変えることが出来ます。
他に顔を照らす3個の白色LEDランプと、角膜の上下の位置を合わせる緑のLEDランプが斜めから眼の中心部に当たります。また、患者さんが光軸を見るための固視灯が上部スキャニングミラーの上から同軸で照射されます。
固視灯はエイミングビームと同じへリウムネオンレーザーですが、点滅しているので区別が出来ます。手術中、患者さんにはこの固視灯を見続けてもらいます。
エキシマレーザー装置はメーカーによってレンズやミラーの数、制御形式など異なりますが基本構造は同じです。エキシマレーザー装置はメンテナンスが特に重要です。

キャビティから発射されたレーザーは角膜に到達するまで約2メートルの距離を進みますので、その光軸を正確に合わせなければなりません。光軸はレンズやミラーのずれだけではなく、温度やキャビティにかけられる電圧、エキシマガス濃度によっても変化します。
長時間照射し続けた後のキャビティは温度が上昇するため、その中のエキシマガスが劣化します。レーザーが発射できるようにエキシマガスを隆起状態にするには電圧を高くしなければなりません。
電圧が上がると光軸に微妙なずれが起こってきます。温度変化も光軸に悪い影響を与えます。
また、エキシマレーザーが通過したレンズや反射したミラーの表面は徐々に劣化するため、そうした光学系からはエネルギーが均一に得られません。光軸に多少の狂いがあっても、また劣化した光学系を放置していても装置は作動してエキシマレーザーは照射できます。
しかし、そうした場合は定められたエネルギーが得られず、予定した角膜切除が行えません。エキシマレーザー装置から設計された性能を引き出すには、入念な装置の点検と定期的な光学系の交換が重要になります。
エキシマレーザーのエネルギー設定は、執刀医が手術直前にも行います。設定にはアルミニウムの膜でコートされたプラスチック板を用います。
プラスチック板には16.25ミクロンの厚さにアルミニウムが真空装着されています。実際にレーザー照射して65発よりも少ない照射数でアルミニウムの膜が均一に削れた場合はエネルギーが強すぎると判断します。
しかし、経験の少ない執刀医は削った膜の程度をなかなか読み取れません。たとえば、実際は67発で均一になったのに63発で均一と判断した場合、4発の誤差が生じます。
もしマイナス10Dの矯正のため120ミクロン照射しても、4発の差は6%の誤差を生じます。そのため、予定されたエネルギーは94%しか発揮されず、角膜は23ミクロンしか削れません。
そのため、7ミクロンの照射不足が生じます。度数ではマイナス0.6Dが残りますので、視力に換算すると視力が0.7ほどでやや低矯正となります。
照射で0.25ミクロン削れるように設定されているからです。均一に削れる照射数が65発より少なければ照射エネルギーを下げ、65発より多ければエネルギーを上げなければいけません。

実際には角膜の水分量のほうが切除量に大きく影響しますので、この程度の誤差であれば問題ないでしょう。しかし、こうした誤差が重なって矯正精度をさげてしまうのです。
アルミニウムの削り方を読み取るにも経験が必要です。ところで、現在の薬事法では、高性能なエキシマレーザーを輸入しようとすると、医療法人か医師個人で行うしか方法はありません。
個人輸入の場合、そのメンテナンスは自己責任であり、メーカーが行うことは禁じられています。実際にはメーカーの代理店が輸入代行とその後のメンテナンスを行っています。
しかし、必ずしも充分なメンテナンスが行われているとはいえません。そのため、性能がやや劣っていてもメンテナンスがしっかりしている国産の製品が普及しているのです。
K眼科はレーザー屈折矯正手術を行うため、日本で最も早くエキシマレーザーを導入しました。当時はメンテナンスを行う代理店がなかったので、K眼科でもメンテナンスができるように職員を米国に留学させて技師の資格を取らせました。

これまでに私を含めて4名の職員がエキシマレーザー資格を取っています。また、イントラレーザーを導入後も4名が米国で技師の資格を取っています。
エキシマレーザー装置のビーム形式についてガウシアンビームとフラットトップの違いを尋ねられることがあるので、ここで説明しておきます。レーザーから出たパルス光は理想的にはガウシアンビームになります。
ガウシアンビームはその進行方向に対して垂直な方向にエネルギー分布を持つレーザー光で、1発のパルスは3角関数に出てくるサインカーブの山のような形状(ガウシアンカーブ)をしています。それに対して、アポダイザプレートという特殊な光学系を通過させてエネルギー密度を均等化したものをフラットトップといいます。
ガウシアンビームはカーブの山を重ね合わせる必要があり、そのエネルギーの先端では角膜に熱を発生させます。一方、フラットトップはガウシアンカーブの中央部分を平坦化させるので照射速度はやや遅くなりますが、照射面は滑らかになり、熱の発生も防ぎます。
エキシマレーザーを照射中、患者さんには眼が動かないように点滅する赤い固視灯を見てもらいます。しかし、緊張して眼を動かさずに見続けるのは難しいことなので、新しいエキシマレーザーには眼の動きに従ってレーザーの軌道を変化させるトラッキングというシステムが装備されています。
これは赤外線誘導ミサイルの技術を米軍が民間に技術供与して開発されたものです。トラッキングのあるエキシマレーザー装置の照射口には赤外線ランプと追尾カメラがあり、追尾カメラで虹彩と瞳孔の動きをすばやく読み取り、その情報をエキシマレーザー本体のコンピュータに送ります。
そこで計算された値からエキシマレーザーのビームの照射方向を制御します。トラッキングの速さは追尾カメラではなくエキシマレーザーのビームを制御する2枚のスキャニングミラーの作動速度によって決まります。
追尾カメラの作動速度はエキシマレーザー装置によっても異なります。患者さんは、上方に点滅する赤いランプを見ていなければならない。
レーザーの発射音で、緊張してアゴを引いたり、眼が上転するなど、赤いランプを見なければ、いかにすぐれたトラッキング装置でも、斜めからレーザーが照射されるので、精度が落ちてしまう。そのため、K眼科では熟練した執刀医が、補助的に眼球の動きを止めて、精度の高い正確な照射を行うように努めている。
なお、赤外線ランプを用いる理由は手術中に患者さんがまぶしく感じないことと、追尾カメラが虹彩と瞳孔の形を読み取りやすいためです。

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